落語「名人長二」の舞台を歩く
五代目古今亭志ん生の噺、「名人長二(めいじん_ちょうじ)」によると。
志ん生はここで終わっていますが、噺には続きがあって、
奉行が島路に戯れとして、長二と一緒にならないかと持ちかけた事がある。周りの者は羨ましく想ったが、「我が家は商家、釣り合いが取れませんから」と好きではあったが、きっぱりと断ってしまった。
1.三遊亭圓朝作「名人長二」の速記本「序」より
三遊亭圓朝子、曾て名人競と題し画工某及女優某の伝を作り、自ら之を演じて大に世の喝采を博したり。而して爾来病を得て閑地に静養し、亦自ら話術を演ずること能わず。然れども子が斯道に心を潜むるの深き、静養の間更に名人競の内として木匠長二の伝を作り、自ら筆を採りて平易なる言文一致体に著述し、以て門弟子修業の資と為さんとす。今や校合成り、梓に上せんとするに当り、予に其序を需む。予常に以為く、話術は事件と人物とを美術的に口述するものにして、音調の抑揚緩急得て之を筆にすること能わず、蓋し筆以て示すを得るは話の筋のみ、話術其物は口之を演ずるの外亦如何ともすること能わずと。此故に話術家必しも話の筋を作為するものにあらず、作話者必しも話術家にあらざるなり。夫れ然り、然りと雖も話術家にして巧に話の筋を作為し、自ら之を演ぜんか、是れ素より上乗なる者、彼の旧套を脱せざる昔話のみを演ずる者に比すれば同日の論にあらず。而して此の如きは百歳一人を出すを期すべからず。圓朝子は其話術に堪能なると共に、亦話の筋を作為すること拙しとせず。本書名人長二の伝を見るに立案斬新、可笑あり、可悲あり、変化少からずして人の意表に出で、而かも野卑猥褻の事なし。此伝の如きは誠に社会現時の程度に適し、優に娯楽の具と為すに足る。然れども是れ唯話の筋を謂うのみ。其話術に至りては之を演ずる者の伎倆に依りて異ならざるを得ず。門弟子たるもの勉めずんばあるべけんや。若し夫れ圓朝子病癒ゆるの日、親しく此伝を演せば其妙果して如何。長二は木匠の名人なり、圓朝子は話術の名人なり、名人にして名人の伝を演す、其霊妙非凡なるや知るべきのみ。而して聴衆は話の主人公たる長二と、話術の演術者たる圓朝子と、両々相対して亦是れ名人競たるを知らん。
指物師の職場。江戸東京博物館のジオラマより。江戸指物は上方の指物と違い、飾りっ気は無いが質実堅牢、使いやすさが基本です。2012.5.追加
2.親方・清兵衛
注;地中(じちゅう)=地中とは書かず寺中と書きます。寺中とは塔頭(たっちゅう、唐音。「塔中」とも書く)のことで、一山内にある小寺院。大寺に所属する別坊。寺中(ジチユウ)。子院。わきでら。の事です。
■東両国大徳院(だいとくいん、墨田区両国2−7、回向院裏)前
平成25年新築なった大徳寺。両国陵苑として再生しました。現在の流行で、この建物内にお墓が詰まっています。 平成25年4月追記
■深川亀住町(かめずみちょう)閻魔堂(えんまどう)寺中(じちゅう)の不動院
3.長二 (長二郎)
■本所〆切(しめきり)
■天竜寺
4.亀甲屋幸兵衛夫婦の別荘
左の写真は柳島橋の欄干にはめ込まれたレリーフで「柳島妙見社」です。江戸時代は郊外の閑静な所だったのがよく分かります。
大川(隅田川)に架かる吾妻橋を浅草から渡ってくると、目の前にウンチ(?失礼)の彫刻を乗せたアサヒビール・ビアホールの黒い建物が見えてきます。左手にはビールジョッキを形取ったアサヒビールの建物が見えます。その交差点を左に隅田川沿いに進むと、出た所が枕橋です。枕橋は造られた当時は「源森橋」と呼ばれていましたが、北側の水戸屋敷に引き入れられた水路に架かる橋とペアになって、いつの頃から二つ枕から「枕橋」と呼ばれ、水戸屋敷の橋は無くなっても、現在に伝わっています。その東側に掛かる水戸街道の橋を今「源森橋」と、命名されています。その近辺が「本所〆切」と言う地名です。ここに主人公の長二が住んでいました。当然今訪れてもその雰囲気は皆無です。
そこから東に源森川(北十間川)づたいに1km程行くと、押上駅に出ます。浅草通りと平行したこの川は両岸を護岸工事されコンクリートの垂直な土手です。わずかながら上部に空間があり、そこに植裁された緑が殺風景さを救っています。当然、当時は自然の土手があったのでしょう、夜は暗く人通りもない寂しい所だったのでしょう。
江戸時代からの名刹柳島妙見堂がその先(西)に有ります。ここから500m程です。この近辺が「柳島」と呼ばれた所です。近くには萩寺や亀戸天神などがあります。 それぞれの写真をクリックすると大きな写真になります。
東両国大徳院前(だいとくいん、墨田区両国2−7−6、回向院裏)
深川亀住町・閻魔堂(江東区深川2−16)
深川亀住町・閻魔堂
、法乗院
本所〆切(しめきり。墨田区業平1−19辺り)
柳島
「柳島妙見様」(墨田区業平5−7−7)
押上の土手 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||