五代目柳家小さんの噺、「普段の袴」(ふだんのはかま)
1.上野広小路
広重画「名所江戸百景」より、 左;下谷広小路、右;上野山した。 部分
■御成街道(おなりかいどう);上野寛永寺の南門にあった黒門から南に松坂屋前までが、火除け地として道が広く取られていたので、下谷(上野)広小路と言った。
■上野の山;寛永寺境内は不忍池(しのばずのいけ)を含め全山が寺領であった。将軍墓所が有り大名達もこの境内に寺を築き宿坊の役目を果たしていた。その為、豪奢な建物が集中し江戸っ子は勿論地方からも見物人が多数参拝に訪れた。
右図;広重画「名所江戸百景」より、上野清水堂・不忍池。
2.谷文晁
(たにぶんちょう)
■文鳥;スズメ目カエデチョウ科の鳥。小形で、スズメよりやや大きい。頭は黒く、背面青灰色で、上尾筒・尾は黒色。頬に白色の大きな紋があり、下面は白い。嘴(クチバシ)は太く脚と共に淡紅色。原産地はジャワ・スマトラ・マレー地方。観賞用として飼養。全身白色のものもいる。(広辞苑)
3.言葉
■羽織袴、白足袋に雪駄履き、白扇;武士の普段の正装。印半纏に袴姿はあり得ない服装感覚。
■床机(しょうぎ);庭や露地に置いて夕涼み等に使う細長い腰掛。また、上に緋毛氈などを敷いて茶店や商店の店先などで使う広い台。
■銀無垢(ぎんむく);混ぜ物が無い銀だけで作られたもの。ここでは純銀製の煙管。
■祝儀不祝儀(しゅうぎ ぶしゅうぎ);祝いの儀式か、不吉な出来事。婚礼に対して葬式。どちらにしても服装はあらたまって出掛けるのが礼儀。
■印半纏(しるしばんてん);襟・背・腰回りなどに屋号・氏名などの標識を染め抜いた半纏。主に木綿製。職人の間で用い、また、雇主が使用人や出入りの者に支給して着用させる揃いの法被(ハツピ)。広辞苑
上野の山は公園になっていますが、江戸時代は寛永寺の寺領でしたので、お花見は出来たのですが騒ぐことは出来ませんでした。また、御成街道に出てきて供の者とはぐれた侍は寛永寺に参拝に行ったのか、東に回り込んで広徳寺に参拝したのか分かりませんが、ここらには大きなお寺さんが密集していました。落語ではありませんが、何処かお好きなところをお見立て下さい。
上野公園から下りた所の公園入口には早咲きの大寒桜が満開になっています。左手を南に向かう大通りが、舞台の御成街道で、現在の中央通り。北側には上野駅が有り、ガードをくぐって昭和通りに出ます。真横の三角形の敷地に建つヨドバシカメラは五條天神社の跡地です。その記念碑が裏側のアメ横商店街に面して建っています。広重描く「上野山した」にその鳥居が描かれています。
どこにも洒落た道具屋さんは有りませんでした。が、ここから南に歩いて行くと、骨董を扱う道具屋さんは何軒か有りますが、武具屋さんは有りません。
それぞれの写真をクリックすると大きな写真になります。 2012年4月記 |
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