春風亭小朝の噺、「寛政力士伝」(かんせいりきしでん)
1.雷電為右衛門
(らいでん_ためえもん)
通算で優勝に相当する成績を残すこと28回(柏戸との優勝同点の都合上25回ともいわれる)のうち全勝が7回という驚異的なものであった。優勝回数は年2場所制の時代にこれを上回るものはついに現れることがなく、年6場所制に移行した現在であってすらも大鵬(32回)と、千代の富士(31回)の二人が上回ったにすぎない。全勝記録は2場所制では双葉山(8回)が追い抜いたのみで、6場所制でも大鵬(8回)だけが越え、北の湖(7回)と千代の富士(7回)も追いついたものの抜くことは出来なかった。
上段左から雷電為右衛門の化粧回し。松平藩から贈られたもの。 中、右「化粧回し姿 雷電為右衛門」勝川春亭画。
* 報土寺の梵鐘は、文化11年(1814)に雷電為右衛門が寄進したものが有名。竜頭の部分は雷電と小野川が四つに組んだ姿、側面に雷電の姿を鋳出し、その臍(へそ)に撞木があたるようにしたり、鐘の下縁は16俵の土俵をめぐらすなど極めて異形であったため、寺社奉行によって直ちに没収されました。現在の鐘は、明治41年(1908)に鋳造されたもの。
写真;上、「天明八戌申歳江戸大相撲生写之図屏風」凌雲斎豊鷹画 天明8年(1788) 相撲博物館蔵
写真下;左、谷風梶之助使用の横綱。 右、谷風梶之助の化粧回し(複製) 相撲博物館蔵
■鯱和三郎(しゃちほこ_わさぶろう); 明和9年(1772) - 天保4年2月9日(1833年3月29日)は筑後国(現、福岡県久留米市)出身の元大相撲力士。所属は小野川部屋。最高位は東前頭3枚目。初土俵・新入幕は寛政9年(1797)10月場所。文化元年(1804)3月場所で引退。
寛政12年(1800)10月初日(東幕下3枚目)
最高位前頭3枚目、雷電戦通算は1勝3敗、幕下3枚目は現在なら十両。雷電の最多連勝44を止める。雷電これに勝っていれば81連勝に達していた。
右;「横浜力士の誉」(文久元年)
下田・了仙寺蔵 外国人を投げ飛ばす日本の相撲取り
■目つぶし;相手の目の中に指を突っ込む事。目は鍛えられないので反則技になり、見付かれば即負けになる。
■カンヌキ(閂・貫木);相撲技で、もろ差しになった相手の両腕を、下から絞り上げる事。強くやると腕が逆に曲がって折れてしまう。勝負がついた場合、「きめ出し」または「きめ倒し」という。
■張り手;相撲技で、両手の平で相手を左右から張る事。左右から真横に顔面を張るとビンタになってしまい、喧嘩相撲です。どちらにしろ、激しくたたけば顔などは腫れ上がってしまうでしょう。
■卵50個;鶏卵は当時貴重な滋養剤です。それを50個飲み込んだのですから、力が付いたのでしょう。
三分坂について港区の説明によると「急坂のため、通る車賃が銀三分(さんぷん=sanpun・百円余)増ししためという。坂下の渡し賃一分に対していったとの説も。」
と説明しています。三分(ぶ=sanbu・6万円位)というと3/4両になるので間違わないようにと注意書きがあります。
その三分坂に沿って、報土寺の塀が連なっています。練った土の間に瓦を挟んで丈夫な作りになっていて、見た感じも素敵な塀で、その塀を練塀と言います。
報土寺の山門を入ると、直ぐ右側に鐘楼があります。
ここからほど遠くない氷川神社、港区赤坂六丁目10−12に参拝しましょう。(下写真)
この境内は、説明板によると、史蹟「浅野土佐の守邸跡、赤坂氷川神社境内、浅野内匠頭夫人の幽居せる里方にて南部坂雪別れとして宣伝せられし所なり。昭和18年3月東京都」
とあります。
ここの塀も、報土寺と同じ練塀です。
歩いて回ると、赤坂は町名にも”坂”の字が付くぐらいですから、とても坂が多いところです。戦争で被害が出なかった所なのでしょう。都心だというのに、細い道が入り組んで、その上、坂道ですから歩いていても、2倍にも3倍にも疲れます。そうでした、自転車をあまり見掛けないのは、そのせいでしょうか。
話変わって、本場所は年に6場所あります。通常3月場所は大阪で開催されます。開催されますと言うより、八百長問題で、開催が中止になってしまいました。地方巡業ではあることですが、本場所が中止という不祥事は40年ぶりだと報道されています。早くすっきりさせて、来場所の開催に向けて動いてください。今回の「寛政力士伝」もこれに合わせて書き進めてきたのに、肩すかしを食って沼津まで飛んでしまいました。 それぞれの写真をクリックすると大きな写真になります。
両国国技館(墨田区横網一丁目−4)
相撲風景(2011年春場所13日目)
報土寺(港区赤坂七丁目−6)
雷電の墓(報土寺)
富岡八幡宮(江東区富岡一丁目)
雷電稲荷神社(新宿区新宿四丁目4) 2011年3月記 |
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