落語「宿屋の富」の舞台を歩く

 

 柳家小さんによる宿屋の富」 によると、

 馬喰町には当時80余の旅籠が有り、江戸で泊まると言えばここ、馬喰町だった。
 田舎から金の算段をしに来ていた男が、宿賃の催促に大ボラを言って宿の主人を煙に巻くが、反対に富くじをなけなしの1分(1/4両)という大金で買わされてしまう。行くところもない男はこの富札を持って、椙森(すぎのもり)神社に行くと、境内では抽選も終わり、当たりくじの番号を確かめていくと、なんと1千両が大当たり。震えながら宿に帰る。万が一、当たったら半分もらえるという宿屋の主人も、震えながら宿に帰ると・・・。

 

 

 1.日本橋馬喰町、この近くに”初音の馬場”があり、馬の善し悪しを鑑定する人すなわち博労頭の高木源兵衛、富田半七らが住んでいたので、博労町から馬喰町になったと言われる。
 この舞台は「宿屋の仇討ち」では馬喰町の甲州屋や、「御神酒徳利」の旅籠屋の主人仮豆屋吉左衛門などが出てくる。

 2.椙森(すぎのもり)神社(日本橋掘留1−10−2)、富興行が行われた場所で、古今亭では湯島天神としているが、ここでは椙森神社が舞台。江戸三富は湯島天神、谷中感応寺、目黒不動でここは入っていないが、四富有ったのか。ただ江戸三森とはここ椙森神社、新橋の烏森神社、神田の柳森神社がある。

 馬喰町から椙森神社へは江戸通りを小伝馬町に向かい400メートル、小伝馬町交差点を左折、5車線の大きな一方通行路を逆に行くこと300メートル、右手の証券会社のビルと旅行代理店のビルの間に挟まれた路地を入ると、その突き当たりにある。ゆっくり歩いて10分位。かの男は目的もなかったので、すぐに着いてしまったような距離である。大きな一方通行路をそのまま行くと、まもなく左手に「百川」の舞台、長谷川町三光新道が有る。


地図

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写真

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馬喰町交差点
馬喰町は衣料品の一大問屋街になっている。平日は車と人
で身動きできないが、休日ともなるとウソの様に人っ子一人
居ない無人地帯になる。
電話帳で調べても、ビジネスホテルが2軒しか無い。
馬喰町交差点から小伝馬町方向を見る
小伝馬町を左に曲がると、まもなく椙森神社が右手に
見えてくる。
椙森神社本殿
境内の半分は数台分の駐車場になっている、小さな神社。
現在は表通りからひとつ入ったところに、こぢんまりと建って
いるが、人出を考えると、昔はもっと大きかったのであろう。
椙森神社本殿左側に建つ富くじを扱った記念塚
ここを押すと、椙森神社の由来記が見られる。

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